家に光回線を敷きたいけど、電話線しか見当たらない…どうしたらいい?
というお悩みを持つあなたに、実際に電話線で1年間、ネット接続していた筆者が答えます!
まずは、光回線と電話線の違いをチェック!

インターネットへの接続方法として、主に「光回線」と「電話線(ADSLなど)」が2つの方法があげられます。
どちらも家庭やオフィスでインターネットを利用するための手段ですが、技術的な仕組みや通信速度、安定性、将来性において大きな違いがあるため、状況に応じて選ぶことが重要です。
技術的な違い
光回線(光ファイバー通信)
光回線は、光ファイバーケーブルを用いてデータを伝送する接続方法です。
光ファイバーとは、ガラスやプラスチックでできた非常に細い線のことで、内部を光が反射しながら進んでいきます。この光の点滅をデジタル信号として使いことで、データをやりとりします。
光の速度で通信が行われるため、非常に高速かつ大容量のデータ通信が可能です。また、光は電気信号ではないため、外部からのノイズの影響も受けにくく、安定した通信ができます。
電話線(ADSLなど)
一方で、電話線は、メタル線(銅線)を使って通信します。
元々は音声通話のために敷設された電話線ですが、まだ光回線がなかった頃、代替接続方法として、これをインターネット通信に流用した技術がADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)です。
ADSLは、既存の電話回線を使ってインターネットを提供する仕組みで、電話と同時にインターネットが利用できるよう工夫されていますが、信号は電気を使って伝送されるため、距離やノイズの影響を大きく受けやすくなります。
通信速度と安定性の違い
光回線の通信速度
光回線では、上りと下り共に最大1Gbps~10Gbpsという超高速通信が可能です。
これは、一般消費者が使うインターネット回線としては、最強クラスの速度で、動画のストリーミングやゲーム、リモートワーク、クラウドサービスの利用など、大容量通信を必要とする用途にも楽に対応できます。
この数字がよく分からないという方に、参考として、モバイル回線の速度を提示すると、キャリアにもよりますが、だいたい10Mbps〜100Mbpsといった感じです。
場所によって、たまに100Mbpsを超える時もありますが、通信速度も通信安定性も光回線には敵いません。
電話線(ADSL)の通信速度
一方のADSLでは、下り最大50Mbps程度が一般的で、上りはさらに低く数Mbps程度となります。
しかも、基地局からの距離が遠くなるほど速度は著しく低下し、最悪の場合には数Mbps未満に落ち込むこともあります。
モバイル回線の方が、まだ速いかもしれませんね。
また、ADSLはノイズの影響を受けやすく、通信の安定性も光回線に比べて劣ります。
導入・配線の違い
光回線の場合
光回線を利用するには、まず地域が光回線のサービスエリアである必要があります。
さらに、建物まで光ファイバーを引き込む工事(宅内工事)が必要になることもあり、導入の難易度は、電話線に比べて高いです。
電話線(ADSL)の場合
ADSLは、既存の電話回線をそのまま使えるため、特別な工事をせずに利用を始められる手軽さがあります。
そのため、光回線と比べると導入ハードルは低いです。また、電話線は多くの住宅にあるため、光回線が無くてもネット回線を設置できます。
ただし、ADSLサービスは現在新規受付が終了しているか、終了予定であるため、今後の利用は難しくなってきています。

通信品質は光回線の方が圧倒的に上だけど、電話線(ADSL)は多くの住宅やマンションに簡単に設置できる汎用性があるよ。
電話線(ADSL)によるネット接続は衰退の一途を辿っている


光回線は、現在も進化を続けており、「10Gbpsプラン」や「IPv6対応」など、新しい技術も導入されています。政府や通信事業者も光回線への移行を積極的に進めており、今後も通信インフラの中心であり続けると予想されています。
5GやIoTとの連携も視野に入っており、スマートホームや遠隔医療、リモート教育などの分野でも光回線は必要不可欠です。
今は、一般消費者にとってスペックオーバーな10Gbpsプランも、より大容量なデータ通信が当たり前になっていけば、契約して当たり前な回線プランになるかもしれませんね。
一方、ADSLはすでに時代遅れの技術になっています。
大手通信会社もサービスの提供を続々と終了しており、NTT東日本・西日本は2023年までにADSLの新規受付を終了し、2025年以降にはサービス自体を順次終了すると発表しています。
そのため、光回線と電話線(ADSL)、どちらを選ぶべきかと聞かれたら間違いなく光回線一択です。
光回線がなく、電話線からしかない場合
光回線が設置できる、もしくわ光回線を設置するための工事が済んでいる住宅、マンションには以下の2つのうち、どちらかの光コンセントが見つかるはずです。




しかし、このどちらもなく、下のようなモジュラージャック(電話線を挿すところ)しかない場合は、光回線のプランを申し込んでも、VDSLモデムによるネット接続となる可能性があります。


光コンセントがない部屋に設置されるVDSLモデムとは?


VDSLモデム(Very-high-bit-rate Digital Subscriber Line モデム)とは、電話回線を利用して高速なインターネット接続を可能にする通信機器です。特に集合住宅(マンションなど)でのインターネット接続によく使われています。
ADSLと同じく、電話回線(メタル線)を利用して、光回線などの高速なインターネットを各部屋に届けますが、ADSLと違うのは、建物の共有部分までは光ファイバーが敷設されており、そこから各戸までは既存の電話線で接続する点です。
そのため、ADSLよりもデータ通信が速く、上りと下り共に最大100Mbps程度(理論値)を発揮します。
マンションに住んでいて、「VDSL方式」と記載されたインターネット契約する場合、プロバイダーからVDSLモデムが貸し出されることが多いです。
VDSLモデムの使い心地はどう?
実際、筆者は1年ほどVDSLモデムを使っていましたが、簡単なネットサーフィンなら問題ないなと感じました。
通信が急に途切れるということもありませんでしたし、設置工事もすぐに終わったので、おおかた特に不満はありませんでした。
ただ、大容量のファイルをダウンロード・アップロードする際は時間が掛かったり、YouTube動画の画質を4Kに上げるとバッファリングで止まることが多かったです。
モバイル回線の速度と大差ないので当たり前ですが、ゲーム配信や高画質ストリーミング再生など、今では当たり前になったネット通信が通用しなくなってきています。
まずは、光回線が設置できるかエリア確認!


まずは、自身が住んでいるマンションあるいは住宅が、光回線に繋がるのかエリア確認してみましょう。
フレッツ光の申込サイトなら、西日本か東日本のどちらかを選択し、郵便番号などを入力すると、ご自宅が光回線に対応しているのかが分かります。(個人情報の取り扱いについては、当サイトのプライバシーポリシーをご覧ください)
また、下画像クリック先のサイトから申し込むと、最大79,000円または20,000円のキャッシュバックを受けられます。(適用条件あり、詳しくはキャンペーン詳細をご覧ください)
ぜひ、ご利用下さい。


まとめ:家に電話線しかなくても、ネット接続はできる!
この記事では、光回線と電話線との違いや、自宅に電話線しかない場合について簡単に解説しました。
自宅設備によって、高速な光回線を利用できるかは変わりますが、一応、電話線しかない場合でも、ADSLあるいはVDSLモデムを使って、ネット接続することは可能です。
ぜひ、自身のご自宅に合うネット回線を選んでみてください。