「NAND・フラッシュメモリ・DRAMって何が違うの?」「SSDやスマートフォンに入っているメモリの種類がよくわからない」という方は多いでしょう。
コンピュータに使われるメモリにはいくつかの種類があり、それぞれ仕組み・用途・特性が大きく異なります。
この記事では、NAND型フラッシュメモリ・DRAM・各種メモリの違いと仕組みを初心者向けにわかりやすく解説します。
SSD・スマートフォン・パソコンを選ぶ際の基礎知識として役立ててください。

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コンピュータに使われるメモリの大分類
コンピュータで使われるメモリは大きく「揮発性メモリ(電源を切るとデータが消える)」と「不揮発性メモリ(電源を切ってもデータが保持される)」に分かれます。
- 揮発性メモリ:DRAM(Dynamic RAM)・SRAM(Static RAM)
- 不揮発性メモリ:NAND型フラッシュメモリ・NOR型フラッシュメモリ・ROM
日常的に使う「RAM(ランダムアクセスメモリ)」はDRAMのことで、パソコンの「メモリ(8GB・16GB)」というのはこのDRAMを指します。
一方、SSD・USBメモリ・スマートフォンのストレージに使われているのはNAND型フラッシュメモリです。

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DRAMとは——高速だが電源オフでデータが消える
DRAM(Dynamic Random Access Memory)は、パソコンで「メモリ」と呼ばれる部品に使われる揮発性メモリです。
DRAMの主な特徴:
- 速度が非常に速い:SSDより数倍〜数十倍高速なアクセス速度
- 電源を切るとデータが消える:揮発性のため、作業中データを保持するための一時的な記憶に使う
- 単位容量あたりのコストが比較的高い:大容量化にはコストがかかる
- コンデンサとトランジスタで1ビットを記憶する:構造が比較的シンプル
パソコンの「メモリを増設する」「16GBのRAMに増やす」というのはDRAMを増やすことを意味します。
DRAMの容量が多いほど、複数のアプリを同時に快適に動かせます。

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NAND型フラッシュメモリとは——電源オフでもデータを保持できる
NAND型フラッシュメモリは、SSD・USBメモリ・SDカード・スマートフォンのストレージに広く使われている不揮発性メモリです。
電源を切ってもデータが保持される点がDRAMとの大きな違いです。
NAND型の主な特徴:
- 電源オフでもデータが消えない:長期的なデータ保存に使用される
- 書き換え回数に上限がある:セルの劣化により寿命がある(TBW/TLCの書き込み耐久性)
- DRAMより遅いが、HDDより速い:アクセス速度はDRAMには及ばないが、従来のHDDよりはるかに高速
- コンパクトで衝撃に強い:可動部品がないため、HDDに比べて物理的に壊れにくい
NAND型の種類(SLC・MLC・TLC・QLC)
NAND型フラッシュメモリは1セルに保存できるビット数によって種類が分かれます。
- SLC(Single Level Cell):1セルに1ビット。最も高速・高耐久・高価。業務用サーバーに使用
- MLC(Multi Level Cell):1セルに2ビット。速度・耐久性のバランスがよい
- TLC(Triple Level Cell):1セルに3ビット。コンパクト・安価。消費者向けSSDの主流
- QLC(Quad Level Cell):1セルに4ビット。最も安価・大容量だが書き換え耐久性が低い
一般的な消費者向けSSDにはTLCが多く採用されており、数年〜10年以上の実用的な寿命があります。

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NOR型フラッシュメモリとは——スマホのBIOSに使われる
NAND型と並んでよく話題になるNOR型フラッシュメモリは、スマートフォンのファームウェア(基本的な動作プログラム)や家電製品の制御プログラムを格納するために使われています。
- ランダム読み込みが速い:アドレスを直接指定してデータを読み込める
- 書き込み速度はNANDより遅く容量も少ない
- 用途:BIOSチップ・マイコン・IoT機器のファームウェア保存
大容量ストレージとしてはNAND型が優れているため、スマートフォンのメインストレージはすべてNAND型が使われています。
NOR型はプログラムの「起動コード」を格納する小容量の用途に特化しています。

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SSDに使われるNAND——3D NANDとは
近年のSSDには「3D NAND(3次元NAND)」が採用されています。
従来の平面的なNAND(2D NAND)は微細化に限界があったため、セルを垂直方向に積み重ねて容量を増やす技術が開発されました。
- 3D NAND(V-NANDなど):セルを64層・128層・176層以上に積み重ねることで大容量化
- SamsungはV-NAND(Vertical NAND)、MicronはQLC 3D NANDなどの名称で展開
- 2024年現在、最新のSSDには200層以上の3D NANDが使われている
3D NANDにより、小型のSSDでも数TBの容量を実現できるようになりました。
スマートフォンのストレージも同様の技術で大容量化しています。

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スマートフォンのメモリ構成——RAMとストレージの違い
スマートフォンには「RAM(ランダムアクセスメモリ)」と「ストレージ」の2種類のメモリが搭載されています。
- RAM(8GB・12GBなど):アプリの動作に使うDRAM。多いほどマルチタスクが快適
- ストレージ(128GB・256GBなど):写真・アプリ・ファイルを保存するNAND型フラッシュメモリ
スマートフォンのRAMにはLPDDR5などの低消費電力DRAMが使われており、バッテリー効率とパフォーマンスを両立しています。
ストレージにはUFS(Universal Flash Storage)という高速なNAND規格が採用されています。
UFS 3.1とUFS 4.0の違い
スマートフォンのストレージ規格「UFS」は現在UFS 3.1とUFS 4.0が主流です。
UFS 4.0はUFS 3.1の約2倍の転送速度(最大4.2Gbps)を実現しており、高解像度動画の撮影・処理で特に効果が出ます。

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まとめ:NAND・フラッシュメモリ・DRAMの違いを把握してデバイス選びに活かす
- DRAM:高速・揮発性・電源オフでデータ消失。PCのRAM・スマートフォンのRAMに使用
- NAND型フラッシュメモリ:不揮発性・電源オフでもデータ保持。SSD・USBメモリ・スマートフォンストレージに使用
- NOR型フラッシュメモリ:ランダム読み込み高速・小容量。ファームウェア格納に使用
- NANDにはSLC/MLC/TLC/QLCの種類があり、TLCが一般的なSSDの主流
- 3D NANDで大容量・低コスト化が進んでいる
PCやスマートフォンを選ぶ際に「RAMが16GB」「SSD 512GB(TLC NAND)」という表記の意味が理解できると、スペック比較の精度が大幅に上がります。
ぜひこの知識を活かして賢いデバイス選びに役立ててください。

